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 米粉記事 

賞味期限60日のコメ粉パン
開発

【掲載紙】 米穀新聞
【発行日】 2010年7月29日(木)



 

【記事の内容】

賞味期限が60日という天然酵母入りのロングライフパンを製造販売している㈱デイプラス(栃木県足利市 須田文夫社長)がコメ粉を使用したロングライフパンの開発に成功、9月21日、22日に東京ビッグサイトで開催される展示会に出展する計画。同社のグループ会社㈱SS製粉(下山黄公世社長)は12億円を投じ富山県黒部市にコメ粉製粉工場を建設、9月には精米設備も完成することから22年産から本格的にコメ粉製造を開始、このコメ粉を原料に使用してデイプラスは賞味期限が長いコメ粉パンを製造、売り出す計画で、23日に群馬県千代田町の同社工場内で試食会と意見交換会が開催された。

<コメ粉はSS製粉製造>

デイプラスのロングライフパン(賞味期限の長いパン)は、乳酸菌を含む発芽玄米酵母種、パネトーネ種を使用してカビ菌が繁殖しにくい生地を作り、水分活性値を低く抑え、微生物が繁殖しづらい環境にしてパンを製造、個包装時にアルコール製剤を入れ日持ちするようにした商品。これにより日配品ではない販路にも拡大、コンビニや高速道路の売店、百円ショップなどの他、学校給食や自衛隊にも納入されている。東京12チャンネル、TBSなどでテレビCMを放映しており、販売量が拡大、現在、栃木県と群馬県の3工場で月間30万個の天然酵母入りパンを製造販売している。
商品のアイテムは、小倉あんなど入った餡パンやクリームやチョコレートなどが入った菓子パンが主力でその数は80アイテムにもなる。
一方、グループ会社の㈱SS製粉は、国の農山漁村活性化プロジェクトを活用、黒部市、黒部農協の参画でコメ粉パンの製造に適したコメ粉が製造できる西村機械製作所の湿式気流粉砕機(時間当たり200キロ製造)を設置した製粉工場を建設した。黒部農協が多収米や高アミロース米といったコメ粉に適した品種を栽培、このコメ粉を原料にしたコメ粉パンを製造する。これまでイベント用に富山米を謳った「米屋さんで売っている米粉パン」を製造していたが、これは米粉の使用率が低かったため最低でもコメ粉を50%使用したコメ粉パンを製造すべく開発を急いでいた。
23日に開催されたコメ粉パンの試食会にはデイプラス側から須田文夫社長、大河内道弘商品開発課長、伊藤圭一工場次長、㈱SS製粉下山公世社長、金子仁常務が出席、アドバイザーとして穀検の萩田敏参与、西村機械製作所の前田正則東京支店長が参加した。
完成したコメ粉パンの試作品はトマトやカボチャといった野菜ペーストを加えたもので、製造から20日経たものや5日しか経てないもの、さらにはバターを多めに加えたものなど様々な試作品が提供され、須田社長が同社のパンの売りである60日賞味期限にするためにコメ粉50%でコメ粉パンを作りたいという熱意で開発に取り組んできた経緯が説明され、すでに中堅食品スーパーに新しいコメ粉パンの納入契約が本決まりしたなどと言った同社の取組が説明され、萩田参与にアドバイスを求めた。
これに対してコメ粉食品のエキスパートである萩田参与も賞味期限2カ月というコメ粉パンは初めての商品であり、その技術を評価、製造過程の技術的なやり取りがあったほか、売り出しにあたってどうコメ粉パンを消費者にアピールするか意見が交わされた。また、伊藤工場次長の案内でパンの製造過程を視察、ホイロや冷却過程でのコメ粉パン製造において気を付けなければならない点について技術的なアドバイスをした。
こうした意見を参考に9月までに完成度の高いロングライフのコメ粉パンを商品化、21日、22日に東京ビッグサイトで開催される展示会で一般に紹介することにしている。

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