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 米粉記事 

 富山県産米粉をアピール
「米粉商品名を”富山”と命名」

【掲載紙】 米穀新聞
【発行日】 2010年11月18日(木)


【記事の内容】

 富山県東部に位置する黒部市内に建設された㈱SS製粉(富山市石田 下山公世社長)黒部製粉工場が今月から本格的に稼働し始めた。国の農産漁村活性化プロジェクト支援交付金を得て建設されたこの米粉製粉工場は製粉ラインが2ラインあり、時間当たり500キロの米粉を製造する能力がある。製粉機は米パンや米粉麺を製造するのに適した米粉が製造できる湿式気流粉砕機を導入、北アルプスを水源にした清冽な水と富山米を原料に米粉を製造、SS製粉のグループ会社㈱ディプラスが天然酵母の米粉パンを製造するほか県から許諾を得て「富山」という商品名の米粉を市販用に販売する。
富山市石田に1700坪の敷地を確保、総事業費十二億円を投入して建設された㈱SS製粉黒部製粉工場の特徴は、原料の搬入から精米、浸漬、製粉、乾燥、梱包、出荷が一貫して出来るオールラウンドの工場である。
原料はSS製粉地元JAくろべなど三農協と契約栽培した新規需要米で、米粉用米専用袋に入れられ同社工場に搬入される。米粉用米は等級格付けがなされ、生産者名も専用袋に記されており、顔が見える原料米。また、穀検の米粉安心システムを導入、QRコードを読み込むと原料米の来歴や製粉方法などの情報が見られるようになっており、トレーサビリティに対応している。
設備は、搬入された玄米を時間当たり300キロ精米できる精米機2台(タイワ社製)が設置され、乾式で無洗米化してエアー搬送で製粉ラインに送られる。製粉ラインでは一端、洗米、浸漬ラインは十分に水に浸すためスクリューコンベヤを使用しており、この段階で精米白度は一般的な標準を上回る90という白さになるが、これは白い米粉を求めるユーザーの需要に対応するため。浸漬された精米はテンパリングに乗せられ、水分を30%~35%程度にして湿式気流粉砕機(スーパーパウダーミル=西村機械製作所社製)で製粉される。製粉された米粉はサイクロンで乾燥させたのちバックフィルターで粒度を整え、製品タンクに入れられ、20キロ袋に梱包して出荷される。製品の品質と安全性を担保するため製造工程で色彩選別機や金属探知機等で選別するのはもちろん、機械内部の清掃のため1日4時間も費やすなど衛生管理を徹底している。
こうして出来上がった米粉は、同社のグループ会社である㈱ディプラス(栃木県足利市 須田文夫社長)が製造販売する天然酵母米粉パンの原料として使用される。同社の天然酵母パンは60日間日持ちするということもあって駅の売店やコンビニ、量販店の販売が増え、1日30万個も製造販売するようになっているが、新たに米粉を使用したベジブレッドシリーズを売り出すことになった。このベジブレッドは米粉使用のパンの特徴を生かす為さつまいもやカボチャ、トマトなど野菜類を餡にしたものをデニッシュ生地に練りこんだ商品で「富山県産米粉入り」を大きく表示することにしている。
また、市販用の米粉も富山県から快諾を得て商品名を「富山」とし、広く認知を得るために200グラム100円で販売することになった。
㈱SS製粉の山下公世社長は「天然酵母パンは低温発酵という特殊な製造方法で、米粉を原料にして製造するための研究開発に時間がかかったが、製品化に目途が付いた」とし、米粉製粉工場の製造ライン完成で安定的に富山県産の米粉が確保できるようになったことで「地元農業の活性化や自給率向上にも貢献できると自負している」と語っている。

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