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 米粉記事 

 「栄養価高い玄米粉に注目」
  精米不要で歩留り向上

【掲載紙】 商経アドバイス
【発行日】 2011年8月11(木)


【記事の内容】

粉粒体機器とトータルエンジニアリングの機械メーカー・㈱西村機械製作所(本社・大阪府八尾市)は、先ごろ東京ビッグサイトで開かれた国際食品工業展(FOOMA JAPAN)の会期中、「安心・安全な米粉食品の展望。米粉の製粉とは?新たな玄米粉とは?」のテーマで出展者プレゼンテーションを行った。米粉の製粉と新たな玄米粉について同社営業部次長の大西忍氏が要旨次の通り語った。

▽米粉の製粉方法は大きく分けて乾式粉砕と湿式粉砕がある。コメは硬いため、細かくするには衝撃あるいは圧力をかけ、目的の粒度になるまで時間をかける必要がある。通称ピンミルと呼ばれる高速粉砕機などは、一般的にはコメに与えるダメージが非常に大きい。弊社のテスト結果では、平均粒径が75ミクロン以上、デンプン損傷率が10%以上だ。米粉パン等はデンプン損傷が非常に重要なポイントになってくる。

▽乾式粉砕に対して湿式粉砕は、粉砕前の処理としてコメに水分を吸水させて軟化させる。軟らかくふやけたコメはデンプン粒が分離しやすくなり、微粉砕しやすい状態になってくる。それを気流粉砕機にかけると、より微細粒粉となってダメージも受けにくく、デンプン損傷率も軽減できる。その粒はキメが細かく、平均粒径も30~50ミクロン、デンプン損傷率も5%前後と、米粉パンにとってより良い粉だ。

▽湿式製粉はむかしからの技術で、いわゆる上新粉の世界で当たり前に行ってきた方法だ。むかしからある技術と新しい粉砕機を組み合わせて開発し、新しい米粉パンやケーキなどさまざまな用途に活用していることになる。湿式製粉の方法は、最初にコメを洗米工程で糠、ほこり、あるいは土壌菌などを洗い流し、次の浸漬工程でコメを軟化させるため約1時間水に浸す。次のテンパリング工程では水に漬けたコメを引き上げ、コメの内部に吸水ムラがないように時間をかけてエージングする。浸透してコメの中心まで水分が行き届くよう寝かせるわけだ。

▽この前処理工程の次に実際の粉砕工程に入り、気流粉砕機によって高速気流に巻き込まれ微粉砕される。これに対して上新粉は、胴搗き粉砕スタンプミルが使われている。気流粉砕とスタンプミルのいずれもコメに水分を与えて粉砕するため、乾燥させる必要がある。一般的には気流乾燥工程で、粉砕した水分の高い粉をじっくり晒して仕上げる。仕上げた水分は元の13%前後にする。

「血糖値・血圧下げる効果」

▽今回新しく紹介したいのは玄米粉の製粉方法だ。洗米工程は白米の場合と同じだが、玄米には糖層があって、コメの表面が油でコーティングされているようなもの。水分をコメの中に含ませるための処理を行ったあと、加水処理として必要な水分だけ吸えるようにして、玄米でも吸水させられるような形の工程としている。テンパリング、粉砕、気流乾燥の工程は通常の湿式製粉と同じだ。

▽玄米粉の利点として、玄米のまま製粉するので精米が不要となり、白米と比べて約10%歩留りがアップする。栄養付加価値も高い。ポイントとして、精神の安定化を図り血糖値や血圧を下げる効果のγ(ガンマ)―アミノ酪酸が含まれる。食物繊維も豊富で便秘や大腸がんの予防にもつながる。細胞膜を構成する重要な成分のイノシトール(ビタミンB複合体)などが玄米、発芽玄米には含まれており、今後はこうした付加価値商品がつくれるものと考えている。

▽2010~11年の間に弊社で手掛けた製粉工場の一部を紹介すると、たいまつ食品㈱(新潟県五泉市)、(有)大幸(同南魚沼市)、上望陀(千葉県木更津市)、ライスアルバ(大分市)、の工場が立ち上がった。とくに大幸は白米粉、玄米粉、発芽玄米にも対応できる製粉工場となっている。

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