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 米粉記事 

 

  「米粉食品に高付加価値」

【掲載紙】 商経アドバイス
【発行日】 2012年6月21日(木)

【記事の内容】

栄養価高い玄米粉注目
国際食品工業展 多彩に高精度機器PR

 粉粉体機器とトータルエンジニアリングの機械メーカー・㈱西村機械製作所 (本社・大阪府八尾市)は5~8日、東京ビックサイトで開催された[FOOMA JAPAN2012国際食品工業展」に出展し、新規米粉用気流式微粉砕機「スーパーパウダーミル」をはじめ多数の関連機器を提案した。また同社製品の導入企業が製造した米粉商品の展示・試食、サンプル配布を行うなど、クオリティーの高い米粉事業をアピール。会期最終日には「米の成分・粉体特性を活かす商品開発」のテーマでプレゼンテーションセミナーが開かれ、米粉製粉設備と玄米製粉について同社営業部東京営業課主任の鈴木善也氏が要旨次の通り語った。

≪鈴木主任が商品開発プレゼン≫
▼当社は主に食品に関する機械製造・プラントメーカーとして、米粉事業にも創業当初から78年来携わっている。米粉パンや米粉麺などおいしい商品の開発は盛んだが、当社も新規需要米で十数年携わっている。玄米粉の機能性の高さと付加価値化に着目し、2~3年前から力を入れている。
▼玄米粉の利点は精米が不要なことだ。精米すると約10%が糠分として消失するが、玄米粉は消失部分をそのまま商品として提供できる。最大の利点は、栄養価が高いので付加価値を高めた商品提供が行えることだ。従来の米粉より高価格での販売も可能だろう。「玄米は糠分が臭みになるのでは」という懸念もあるが、わたしが食べた際には糠分は臭みとは逆に風味として出せる商品もあり、新しい商品も開発可能ではないかと思う。
▼白米粉、玄米粉、発芽玄米粉の栄養度を比較すると、エネルギー等に大差はないが、玄米粉はGABA(γ―アミノ酪酸)や食物繊維、ビタミンE、マグネシウム等の成分も豊富に含まれているため、美容・健康をうたう商品として一般にも認知されていると思う。GABAには精神の安定化を図る作用、血糖値や血圧を下げるインスリンを高める作用などがある。
▼玄米は利点ばかりでもなく、「おいしく感じられない」「家庭で炊くのは難しい」など不利な点も多々ある。白米に比べると菌も多い。粉にする場合も洗米して、できる限り減菌させて提供することが必要だ。そのため推奨しているのが当社の「湿式製粉」で、米粉製粉は乾式製法と湿式製法に大分される。
▼乾式はコメをそのまま粉砕するが、湿式は一度水に漬けて軟らかい状態にする軟化処理によって粉砕ダメージを極力低減させることがポイント。同じ用件で粉砕した場合、米粉粒度が乾式75ミクロン、湿式30ミクロンと違いが出る。最大の違いはデンプン損傷度で、乾式の場合は10%以上となることが多く、これが米粉の2次加工特性に影響を及ぼす要因ではないかと思う。
▼湿式製粉の白米用一般フローは糠、ホコリ、土壌菌を洗い流す最も大事な洗米工程から始まる。そのあとコメを水に浸して中まで水分を浸透させて軟らかい状態にしてから、初めて粉砕工程に入る。粉砕機は気流式粉砕機や胴搗き粉砕機などいろいろ。粉砕のあと水分が多いので乾燥させる。
▼玄米製粉も洗米で糠、ホコリ、土壌菌を極力洗い流すが、玄米の糠層は油分が多く中まで水分を浸透させるのが非常に難しいため、当社では独自の技術で含浸処理を行って加水し、ムラなく水分浸透を図る処理方法を採用している。そのあとの粉砕工程と水分乾燥は白米用と同じだ。

当社が玄米製粉に取り組んでから3年になるが、この間に当社の設備を導入したのは千葉県の上望陀、大分県のライスアルバ、新潟県のたいまつ食品㈱などがある。この中で新潟県南魚沼市の㈲大幸は、白米・玄米・発芽玄米・玄米焙煎粉をすべて湿式気流製粉方式で対応している日本唯一の会社だと思う。本日は同社の小林正幸社長が出席されているので、製造現場の生の声を聞かせていただきたい。

≪湿式設備で米粉提案   新潟の㈲大幸「粒度細かく高品質」と≫

大幸・小林社長と西村機械製作所・鈴木主任とのディスカッションは要旨次の通り。
鈴木 →湿式製粉の米粉製粉機を導入したきっかけは。
小林 →セミナーでも説明があった通り、最初は展示会で機械の説明を受けた中で、デンプン損傷や粒度の細かさがおいしい米粉パンを作る条件と知り、迷わず湿式製粉機に決めた。
鈴木 →大幸さんで白米以外の米粉製造を思い立った要因は。
小林 →先ほどの説明通り、米粉は機能性に優れている。わたしも個人的に発芽玄米を食べていたので、ぜひ米粉として製品化できないか考えて、西村機械製作所さんと共同開発することとなった。
鈴木 →有名ブランド米産地にある会社として、そのブランド米の米粉事業に対する農家とのエピソードなどは。
小林 →私自身もコメ農家のひとりだが、むかしから新潟では米粉は団子が笹団子、一般食では「あんぼ」という、くず米や余ったコメの粉を丸めていろりで焼いて菓子変わりに食べていた文化がある。農家の人たちは、おいしいあんぼや米粉食品が食べられることをとても喜んで、秋には農家からの委託製粉もかなり多い。
鈴木 →大幸さんは米粉以外にも多くの商品を作っている。
小林 →米粉製粉も今年2年目になるが、米粉で提案してもまだ消費者の反応が鈍いため、独自に開発した発芽玄米粉の焼きドーナッツを今年4月から一部販売を開始した段階だ。今後もいろいろ開発を進めながら、東京都内にアンテナショップを出せれば良いと思っている。

≪小型新製品 粉砕ユニットも処理能力で5機種を用意≫

 西村機械製作所の出展ブースでは、新規需要米用気流式微粉砕機スーパーパウダーミルの中でも、1時間当たり最大処理能力が30キロという同機シリーズ最小タイプの小型新製品「SPM-R200型」と、同機仕様の乾式湿式兼用粉砕ユニット「同DU」タイプを提案した。

 スーパーパウダーミルは、原料同士がぶつかりあって粉砕される自己粉砕方式のため、粉砕時の衝撃力が小さく、短時間で粉砕されデンプンの損傷を受けにくい。気流の発生量が多いため、粉砕時の穀温上昇が少なく、デンプンのアルファ化の心配がない。設定粒度に粉砕されるまで機内に滞留を続ける機構のため、粉砕分布が細かくシャープで、フルイ機の負担が軽減される。
 気流乾燥のユニットにより、粉砕後の米粉含水分率を一定にできる。機体の開閉が容易で、清掃も簡単。スーパーパウダーミルは、1時間当たり最大処理能力が30キロタイプから600~1000キロタイプまで5種類をラインアップ。2003年~2012年度までに同機を導入した米粉製粉工場は全国26カ所に上る。
 また「エヌパックスケール」も出展。あらゆる性質の粉体に対応した高精度・安定・超微粉末対応の充填計量器で、ロードセルを使用した高精度計量機能と同社独自の特殊スクリューフィーダーを採用した供給装置で構成される。
 マイコンで制御し、数グラム単位という細かい設定量にもピタリと計量できる。米粉、小麦粉、擦りゴマ、抹茶などの微粉末に最適だ。

 さらに出展ブースでは、出展者プレゼンテーションでPRを行った大幸(新潟)が今年4月から一部地域で販売を開始した玄米粉ドーナッツの試食を行ったほか、㈱ミヤベイ直販(宮崎)が米粉サンプルの無料配布などを行った。
 新規需要米用気流式微粉砕機スーパーパウダーミルなど各製品に関する問い合せは西村機械製作所(☎072-991-2461)まで。

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