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 米粉記事 

 

 「パウダーミルで市場開拓」

【掲載紙】 商経アドバイス
【掲載日】

2019年8月22日(木)

 

 

【パウダーミルで市場開拓】
原料米にもこだわり
大阪市内のComekonoco 米粉を独自に開発

㈱西村機械製作所
一般的には米粉パンやケーキについて、「小麦粉のパンやケーキに比べると、食感などが劣ってしまう」ととらえがちなことが多いが、大阪市内で米粉菓子教室「Comekonoco」と米粉菓子専門店「Comekonoco Laboratory&Cafe」を展開する中島由起子さんは「“米粉だからこの程度でも”と決めつけないで。小麦粉と米粉の素材の違いを追求すれば、米粉を生かしつつ、違和感のないメニューを作れる」と訴える。原料米や粉砕方法にまでこだわって、オリジナルの米粉ミックス粉を開発した由起子さんは、
米粉メニューの可能性を広げるために世界を飛び回っている。
子どもの頃から母親の傍らでお菓子作りにいそしんできた由起子さんは、同時に日本農業にも関心を持ち、農村を訪ねては“和”の食材を洋菓子に取り入れる工夫を重ねてきた。コメ余りの現状も憂える中、米粉に出会い国産の安全で無添加な洋菓子の開発に打ち込んできた。
5年前に米粉菓子教室を開き、今年2月から大阪・天満橋の一等地にCafeも出店し、早くも地域で受け入れられている。開店当初は、グルテンフリーのパンや菓子を求める小麦アレルギーの子どもを持つ親子らの来店が多かったが、いまは近隣の住民やオフィスに勤める人々が中心だ。
提供するメニューに違和感がない証拠で、米粉ならではのもっちり感が加わるため、小麦粉パン・菓子以外の魅力を生み出している。「何度も来店している常連さんが、初めて“これって米粉なの”と気づかれるケースが多い」(由起子さん)という。
米粉パン・ケーキの課題は食感と軟らかさの日持ちにある。由起子さんはこれを克服するために、パンには山田錦の網下米を活用。メニューとの適性を考えて丹波篠山の無農薬米なども併用する。ケーキ向けには「土佐れいほく米粉」に依頼してオリジナルのミックス粉を開発した。土佐れいほくは㈱西村機械製作所(大阪府八尾市)の米粉製造機「スーパーパウダーミル」を早くから導入し、地場産物を生かした米粉ケーキや米粉麺で市場を開拓してきた。
スーパーパウダーミルの湿式気流式製粉では原料米の穀温上昇が抑えられるため、デンプン損傷やアルファ化が避けられる。粒子も求める粒度を安定して得られるため、シャープで水分の安定した米粉が製造できる。
由起子さんのCafeはウッド調の装飾で、稲穂や田んぼの写真を飾っている。健康に関心の高い来店客が多い。素材の味を生かすために砂糖の使用量は少なめだ。料理教室も開くため、開店は週に3日だけ。そのため逆に少量の仕込みに絞り、「いつも一番おいしい状態で料理を出すことができる」という。
【海外で注目される米粉】
海外からも、グルテンフリーの観点で米粉への注目度は高い。由起子さんの米粉菓子教室の活動をブログやインスタグラムで知った人たちからの要請で、現地で教室を開くことも多い。由起子さん自身もその国のコメを使ったメニューを研究できるとあって毎回、楽しみにしている。
今後は催事などにも積極的に出店していく方針だ。米粉の品質自体もさらに研究を加えて、新メニューの開発も広げていく。グルテンフリーの需要には「例えばアレルギーの子どもさんにバースデーケーキを食べて喜んでもらいたい」などの抱負を抱きつつ、「アレルギーなどに全く関係がない人にも、美容や健康のメリットを認めてもらえれば。グルテンフリーの需要にこだわるつもりはない。その方が米粉の世界が広がっていくと思う」と語り、瞳を輝かせている。


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