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 米粉記事 

 

 「コメコビジネス最前線特集」

【掲載】 日本食糧新聞社
【掲載日】

2021年9月27日(月)

 

 コメコビジネス最前線特集:米粉=西村機械製作所「フェアリーパウダーミル」6次産業提案 農産加工2021.09.27 12299号 17面

 パンや洋菓子にも使えるコメの製粉技術が開発され、新規米粉として注目される。これを支えるのが米粉製粉機を展開する西村機械製作所で、湿式気流粉砕によるでんぷん損傷の少ない微砕製粉を強みとし、多くの米粉製造企業に導入されている。
 米粉のさらなる普及を目指し16年、農家の自家製粉を可能にする卓上サイズの「フェアリーパウダーミル」をラインアップした。同装置には乾燥工程がなく、生米粉のまま最終製品に加工する。おいしさにつながるとともに、装置価格も500万円に抑えた。
 こうしたメリットから発売後、生産者や道の駅、農産物直売所などを中心に、自家製粉生米粉によるビジネスモデル提案型営業活動を推進してきた。この間、企業・団体の研究・商品開発室や製菓・製パン店などにも徐々に導入が広がり、国産米粉の新たな需要を開拓している。
 例えば、バウムクーヘン製造機械の不二商会と取組み、地元産米をその場で製粉し、生米粉のままバウムクーヘンに加工・販売するビジネスモデルが、コメ産地を中心に徐々に広がり、地元貢献を目指す異業種や、観光施設での導入も目立っている。
 導入事例では、IT企業が母体のコメ農家「ココトモファーム」(愛知県)が、米粉バウムクーヘン専門店を犬山城付近中心に4店舗を出店。福祉事業も展開する中で農福連携を推進し、収益が上がる加工品を模索する中で、同機に出合い採用を決定した。名古屋市内など、近々2店舗の出店を計画し、年商1億5000万円以上を見込んでいる。

 

 コメコビジネス最前線特集:ココトモファーム インスタ映えする農福連携「緑バウム」 農産加工 2021.09.27 12299号 18面

●生米粉のバウムクーヘン
 インスタ映えする「縁バウム」が、犬山城で話題となっている。愛知県犬山市のコメ農家「ココトモファーム」が同名で展開する米粉バウムクーヘン専門店で、丸いバウムクーヘンから着想を得て開発したという。
 ココトモの由来は、「ここで友達になろう」。母体の、障がい者福祉施設向けシステムを開発するIT企業「ネットアーツ」が運営する放課後等デイサービスに、通所する約250人の障がい児童の卒業後の働き口として、農業に着目。農作業には、ストレス軽減や集中力・身体能力向上、リハビリなどのプラス効果が認められ、障がい福祉と相性が良いためだ。収益性を考えて6次産業化に乗り出し、米粉バウムクーヘン専門店の開店に至った。
 きっかけについて、齋藤秀一社長は「米価が下がる中、コメを作って売るだけでは障がい者の経済的自立につながらない」と話す。加工による高付加価値化を模索する中で出合ったのが、コメを卓上型製粉機でその場で製粉し、乾燥工程を経ずに生米粉のままバウムクーヘンに加工・販売する6次産業化ビジネスモデルで、仕掛け人は、米粉製粉機の西村機械製作所と、バウムクーヘントータルプロデュースの不二商会だ。
 このバウムクーヘン、小麦粉だけでなく添加物無添加。コメのほのかな甘みを生かした控えめな甘さと、水分の多い生米粉ならではのしっとり・モチモチ食感、表面の香ばしさが話題を呼び、昨年の11月に本社工房直売所での発売開始以来、好調な売れ行きだ。
 目下4店舗体制だが「売上げが、コンスタントに毎月1000万円を超え、近々2店舗の出店を計画し、年商1億5000万円以上は固い」と齋藤社長は胸を張る。
 6月にオープンした「犬山城三之丸店」は、稽古場跡の建物を活用し、江戸時代の趣を残しながらもモダンな店構えだ。製粉・焼成する工房が見える広々とした空間に、江戸時代の農具や家具、有名書家の書を展示し文化スペースともなっている。12月には覚王山店を開店し、名古屋市内にも進出する。
 商品は、「ソフトバウム」と「ハードバウム」の白米・玄米タイプと、カカオ分100%のチョコレートを配合した「ハードバウム ブラウニー」、ハードバウムにクリームチーズを挟んで焼き上げた「チーズインバウム」、イチゴチョコとレモンチョコがけしたパステルトーンの「縁バウム」は、ハート型のチョコレートをあしらったかわいらしさも特徴だ。
 「展示会で試食して惚れ込み、パティシエの妻も太鼓判を押してくれた」と齋藤社長。西村機械製作所と不二商会の技術力に加え、自ら生産したコメを低温貯蔵により新鮮な状態で保存し、搗(つ)きたてのコメを使用するなど、同社ならではの工夫やゆみ夫人のプロデュースもあり、「ハードバウム玄米」が8月、「21年度愛知のふるさと食品コンテスト」で「農業水産局長賞 優秀賞」を受賞し、おいしさにお墨付きがついた。

 (佐藤路登世)

 

 



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