米粉ニュース

「卓上米粉製粉機を提案販売」

【掲載紙】 日刊工業新聞
【掲載日】 2017年6月5日(月)

【卓上米粉製粉機を提案販売】
≪湿式粉砕で風味高く≫
【東大阪】西村機械製作所(大阪府八尾市、西村元樹社長、072-991-2461)は、卓上型の店舗用米粉製粉機を13日に発売する。同社はこれまで製粉会社や農業協同組合など向けに中・大型機を販売してきた。小型の店舗用は処理能力が毎時10キログラムで消費税抜きの価格は440万円。地元産米を製粉してその場でパンやケーキに加工する地産地消をパン屋や道の駅などに提案し、新市場として開拓する。

【地産地消 パンや道の駅に】
 西村機械製作所の従来ラインアップは処理能力が30キロ-100キログラムの5機種。高速気流で米粒同士をぶつけて粉にする自己粉砕方式で、ハンマーやピンなどを使う他方式より発熱を抑え風味を維持するほか、でんぷん損傷が少ない湿式粉砕ができる。
 同機をベースに、米粉として販売する際に必要だった最終乾燥工程をなくすなどし、大きさを幅1000ミリ×奥行き500ミリ×高さ800ミリメートルに小型化した。乾燥させてない米粉は長期保存が前提の流通製品には不向きだが、でんぷん損傷を抑えられ良質の米粉が得られる。このため製粉して即加工するビジネスモデルの場合は高付加価値製品につながる。平均粒径は30マイクロ-50マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。でんぷん損傷率は5%以下。
 米粉用米の栽培や米粉製造設備の導入には国や自治体の補助がある。加えて、グルテンフリーなど消費者ニーズの高まりもあり、米粉市場は拡大が見込まれる。このため同社は店舗用と同サイズで、風量やローター回転数が変更可能な研究用タイプも13日に発売する。これにより将来の中・大型機販売につなげる。

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