米粉について学ぶ

玄米に最適な製粉プロセス

米粉の機能を最大限に活かすには?

玄米の機能とは精白米に比べてビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいるということです。

日本では江戸時代に入って商業化が徐々に進むに従い玄米食から白米食に移行していきました。その頃から玄米に含まれる栄養素を補うため、ぬか漬けが浸透した歴史があります。

最近ではダイエットなどの健康ブームにより、雑穀や玄米、発芽玄米を食べる習慣も増えてきておりますが、食味を考えますとやはり白米で炊いた銀シャリに限ります。

ならば、粒ではなく粉食を考えた時には玄米と精白米の差とは何でしょうか?

ホームベーカリーと
湿式製粉の原理比較

米粉パンも全国各地で少しずつ普及してきております。当時革新的だった『GOPAN』のようなホームベーカリーもその後押しとなっています。
そこでホームベーカリーの製パン原理と弊社湿式製粉による製パン原理をおさらいしたいと思います。

  • ホームベーカリー
    製パン原理

    米を水に浸して柔らかくしたら、水がヒタヒタな状態(Wet)でペースト状にする。その後、グルテンやイーストを混ぜて成形した後、発酵させて製パンする。

  • 湿式製粉による
    製パン原理

    米を洗米・浸水後、表面を乾かした状態(Semi-Wet)で製粉機で粉砕・乾燥させ、米粉にする。その後、水やグルテン、イーストを混ぜて成形した後、発酵させて製パンする。

流通させるために米⇒米粉にする。流通させる必要がないので米⇒米ペースト⇒パン

工程は少し異なりますが、米の機能を維持することには変わりありません。
米粉、米ペーストともに言えるのは米本来の風味や食感を維持するためにでんぷんの損傷を抑えているということです。

製粉工程における
白米と玄米の違い

糠が胚乳(白米)を覆っています。糠は油分を含んでおりますので、水に浸して一昼夜置かないと十分に水を吸ってくれません。
弊社の課題として、製粉の前工程(洗米⇒浸漬⇒テンパリング⇒粉砕)において、短時間での吸水処理が必要となりました。

白米の湿式製粉プロセス

洗米工程 ぬか、埃、土壌菌を洗い流す。 浸漬工程 米を軟化させるため、1時間前後水に浸ける。 テンパリング工程 米の内部に吸水ムラがないよう時間をかけて浸透、寝かせる。 粉砕工程 気流粉砕 高速気流に巻き込まれ、米同士がぶつかり微粉砕される。 胴づき粉砕(スタンプミル) 和菓子などに使われる上新粉(上用粉)、もち米用の粉砕機 気流粉砕工程 粉砕した水分の高い粉を50°C前後の熱風にさらし乾燥する。仕上げ水分は13%前後。

では、そこに玄米のぬか質が入れば風味や食感は変わるのでしょうか?ぬかも胚芽も胚乳(白米)もすべて粉になりますので食感は変わりません。風味はぬかが入ることで米の風味が増します。粒食での違いに比べましたら、粉食では食味の面での違いはなくなります。

玄米製粉プロセス
(短時間での吸水処理)

洗米工程 ぬか、埃、土壌菌を洗い流す。 含浸処理 水分を効率よく内部に浸透させる処理を行う。 加水処理 必要な水分だけをシャワーリングする。 テンパリング工程 米の内部に吸水ムラがないよう時間をかけて浸透、寝かせる。 粉砕工程 気流粉砕により、高速気流に巻き込まれ、米同士がぶつかり微粉砕される。 気流乾燥工程 粉砕した水分の高い粉を50°C前後の熱風にさらし乾燥する。仕上げ水分は13%前後。

平成25年7月12日 特許取得 特許第5313982号 米粉製造方法及び米粉製粉システム

玄米を水に浸すと吸水に一昼夜時間が掛かります。それを弊社独自の含浸製法により、従来の白米の湿式製粉と変わらない時間で安定した製粉が可能になりました。

  1. HOME
  2. 米粉について学ぶ
  3. 玄米に最適な製粉プロセス