米粉ニュース

「スーパーパウダーミル 新製品小型タイプ提案」

2011.11.28

【掲載紙】 商経アドバイス
【発行日】 2011年11月28(月)

【記事の内容】

米粉ビジネスフェアでPR
西村機械 粉砕ユニット展示

 ㈱西村機械製作所(本社・大阪府八尾市)は、先ごろ東京ビックサイトで開かれた㈶日本穀物検定協会主催の第2回「米粉ビジネスフェア(POWREX)」に出展。新規米粉用気流式微粉砕機「スーパーパウダーミルSPM-R290型」 (1時間当たり最大処理能力100キロ)をはじめ多数の関連機器を紹介したほか、スーパーパウダーミルの新製品小型タイプ「SPM-R200型」(同30キロ)を披露した。
スーパーパウダーミルは湿式粉砕も可能。原料同士がぶつかり合って粉砕される自己粉砕方式のため粉砕時の衝撃力が小さく、短時間で粉砕されることからデンプンの損傷を受けにくい。さらに空気の発生量が多く粉砕媒体としての役割を果たすため、粉砕時の温度上昇が少なくアルファ化の心配がない。
設定した粒度に粉砕されるまで機内に滞留を続ける機構のため、粉砕分布が細かく粒度分布もシャープで、フルイ機の負荷が軽減される。気流乾燥とのユニットによって、粉砕後の米粉含水率を一定化できる。機体はケージングの開閉が容易で清掃も簡単。1時間当たり最大処理能力が100キロタイプから600~1000キロタイプまで4機種をラインアップしていたが、今回披露された新製品の小型タイプSPM-R200型を加えて5機種となり、充実につながった。
SPM-R200型は今回、乾式粉砕が可能な粉砕ユニットタイプで展示。1時間当たり最大処理能力は乾式粉砕で10キロ、湿式粉砕が30キロ。同社はSPM-R200型の投入について、「SPM-R290型の導入実績は好調で、クオリティーの高い米粉商品製造に役立てていただいているが、米粉ビジネス参入当初から1時間当たり最大処理能力が100キロの機械は能力が大き過ぎて導入しづらく、もう少し小型タイプを要望するニーズに応えた」と語っている。
展示会においてスーパーパウダーミル導入ユーザーの米粉商品もPRしているが、「ユーザー自身が商品PRを行う方が印象度も高まる」という考えから、出展ブースの半分をユーザーの㈲大幸(小林正幸社長、新潟県南魚沼市、☎025・782・5235)に提供し、各種米粉商品のPRをバックアップした。
大幸は同社の魚沼コシ100%使用の各種米粉商品を展示し、試食も行ってPRを展開。今回の展示・試食を通じて来場客の関心が高かった商品のひとつが「魚沼産コシヒカリの玄米粉パスタとギャバカレーソース」だ。魚沼コシ100%の玄米粉パスタは平麺で、カレーソースは小麦粉ではなく、焙煎発芽玄米粉を使用。津南ポークや五郎丸エリンギなど新潟魚沼の特産品をふんだんに使用した初めての商品だ。

 また西村機械製作所は、安心・安全な地元産農産物(小麦、コメ)を使った給食パン作りを提案した。地元農業生産者が栽培した新規需要米と小麦を地域内で製粉し、製パン会社で作られた米粉パンが給食センター経由で学校給食に提供される。生産者は10アール当たり新規需要米が8万円、麦が3万5000円の助成措置を得ることで販売単価を抑えられ、地域内製粉によって小ロット生産が可能。地元製パン会社には地元産小麦活用のパンレシピ、地元産米粉を使用した高配合パンレシピ等が提供される。
 この取り組みを同社は、「地域密着の五方良しビジネスモデル」として次のようなメリットをアピールした。▽子どもたち=地元産の農作物に愛着が持て、食育の実現▽農業生産者=安定した販売先の確保。身近に消費先があるため品種改良、商品開発にも意欲的になれる▽製パン会社=売り上げの安定。地元産米や小麦によるパン製造ノウハウの構築▽給食センター=原料コストの安定化。地域食材による安心・安全の担保▽地域=地域経済の活性化。域内の生産者・地元パン会社・学校とのつながりが保てる。
 さらに同社は、「学校給食の米粉パン利用は各地で推進されているが、国産小麦100%のパンを利用したいというニーズも多い」ことを受け、その取り組みについても提案。同社出展ブース前では製パンに適した品質・食味の国産小麦新品種の滋賀県産「ゆめちから」で作ったパンのサンプルが配布された。
 同社では、「今回は給食関係者も来場対象の展示会でもあり、その方面のPRも狙った。普通のピンミル粉砕機を改良して小麦を全粒粉製粉できる機会を開発中だ」と語っている。スーパーパウダーミルをはじめ各種製品の詳細など問い合わせは同社(☎072・991・2461)まで。

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