米粉ニュース

「フェアリーパウダーミルの販売好調」

【掲載紙】 米麦日報
【掲載日】

2019年10月21日(月)

◎「フェアリーパウダーミル」の販売好調=西村機械製作所

【小型機で米粉の微細粉製粉を実現、店舗や研究開発需要にマッチ】

 ㈱西村機械製作所(大阪府八尾市、西村元樹社長)の製粉機「フェアリーパウダーミル」の販売が好調だ。昨年に本格発売し、5台の注文を受注。今期も既に5台を受注した。9~11日の6次産業化EXPOにも出展し、2台の注文に結びついている。
 「フェアリーパウダーミル」は従来難しかった微粉砕が可能な小型米粉製粉機だ。幅800mm、奥行900mm、高さ1,300mmで、電気容量は1.5kw。200V。「設置スペースがあれば本体価格約500万円と運送費で直ぐに導入可能」。粉の平均粒径は50~100μ、メッシュ換算で「~300メッシュ」。湿式、乾式対応。澱粉損傷度は乾式で「~10%」、湿式で「~5%以下」。生産能力は乾式で1時間当たり5kg、湿式で10kg。精米だけでなく玄米や色素米の製粉もできる。
 導入先はバームクーヘンなどを作る和洋菓子店や、食品メーカの開発部門など。「3時間で30kgの米粉の生産ができる。店舗であればお店を閉める前に稼働させて、一晩冷蔵庫で寝かせておくというオペレーションで自家製粉の米粉が簡単に使える」。
 導入事例では岐阜県高山市の尾崎餅店を紹介。地元のスーパーに大幅、おはぎ、赤飯などを卸す餅店だ。フェアリーパウダーミルにより新たにバウムクーヘンの製造を始め、「飛騨こしひかり」のパウムクーヘン専門店「FAVEUR de hide」をオープン。2~3日に1度、10~15kgの「飛騨こしひかり」を製粉して使用している。地域の農産物の付加価値を高めて販売につなげた例だ。
 西村社長は「6次産業化EXPOに出展するのは4回目。米の生産者や農業者の方が多数足を止めてくれる。具体的に導入に向けた話も多くなっており、小型で導入価格も抑えられていることから、『フェアリーパウダーミルならできるかもしれない』とアイディアを交換することが増えている」とした。

【20分でパウムクーヘン】
 西村機械製作所と共同ブースで出展した㈱不二商会(兵庫県神戸市、藤波哲也代表)は新型パウムクーヘンオーブン「フライヤ(FINDS3-6TT FRE)」をアピール。従来機ではパウムクーヘンの焼成に約40分かかったが、フレイヤは約20分と半分に短縮している。「人手不足はどこでも共通の課題。新型オーブンでパウムクーヘンビジネスの働き方改革を提案する」。時間短縮は各工程の見直しによる。焼成プロセスは従来の4段階を5段階にし、高い炉内温度での焼成と時間短縮を実現した。また、オープンの前に立つ焼成スタッフに向かう廃熱を大幅に削減している。

 「新規はもちろん既存ユーザーにも人気。更新需要にも応えていきたい」。

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